乳酸菌生成エキス研究室乳酸菌生成エキス研究室

第1章 腸のはたらき

腸と腸内細菌がつくるもの

その① 酵素

「酵素」とは、私たちの生命を維持していくために欠かせないものです。食べたものを消化吸収するのはもちろん、呼吸したり、筋肉を動かしたりと、一切の生命活動に関与しています。もし、酵素の働きがなければ、人間も動物も生きることはできません。いわば、生命活動の主役であり、源です。

中でも、食べたものを栄養素に分解してくれる大切な消化酵素。これは、腸と腸内細菌が協力してつくり出しています。たとえば、私たちヒトの酵素では分解できない食物繊維も、腸内細菌には分解できる酵素を持っている菌がいるので、その力を借りるといった具合です。

食品からも酵素をとれそうですが、加熱するとその働きは失われますし、生でとっても胃酸でやられます。栄養素にはなりますが、酵素として体内で機能することは基本的にできません。

つまり、酵素がつくられるところは、腸と腸内細菌がメインになるということです。ですから、これらが活発に働けるよう常に良い腸内環境を意識することがとても重要になってきます。

【酵素を減らす要因】

腸内細菌数が少ない悪い腸内、お酒やたばこ、過食、ストレスの多い生活環境、食品添加物、医薬品の使用、活性酸素を誘導するもの(紫外線、電磁波、レントゲン、ストレスなど)

腸と腸内細菌がつくるもの

その② ビタミン

美しさを保つのにビタミンが重要な働きをしていることはご存じの通りです。ビタミン剤を飲まれている方も多いと思いますが、腸内の細菌たちがビタミンをつくってくれていることをご存じでしょうか。

腸内細菌には、実に、ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンK2、葉酸を合成する能力があります。

ビタミンB2は、唇や口のまわりを美しくするビタミンで、不足すると唇のあれや口角炎をおこします。肌荒れにもつながります。

ビタミンB1は、糖を分解しエネルギーにかえるビタミンで、不足すると、むくみや肩こりがおこりやすくなります。その他、ビタミンK2は骨の強度を高め、血液を固める働きがあります。

腸内細菌はこうした大切なビタミンを合成するのですが、腸内細菌バランスが乱れると、ビタミン供給が減ってしまったりします。

美しさを保つにも、やはり良い腸内環境は不可欠なのです。

腸と腸内細菌の作るビタミンとその機能
腸と腸内細菌がつくるもの

その③ ホルモン

腸で作られるホルモンは①血液にのって②それぞれの臓器に到着し、③指令が届きます

ホルモンとは、情報を伝達する物質で体の内外で起こったことを各器官に情報を伝え、それぞれの機能を誘導する生理活性物質のことです。よくご存じのインスリンなどがそうです。インスリンは、食事をとると分泌され、血糖などを一定に制御する働きをします。

ホルモンの種類は豊富で、アドレナリンやセロトニンなど神経伝達物質として働くものもあります。腸では主に消化関連のホルモンがつくられています。十二指腸で産生されるセクレチンやコレシストキニン、小腸がつくるインクレチンなどで、消化管ホルモンと言われています。これら消化管ホルモンは、消化のための様々な指令を伝えます。

さらに腸は、消化に関するホルモン以外にも重要なホルモンをつくる場でもあります。別名「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは脳内情報伝達ホルモンですが、体全体のセロトニンの90%は腸にあり、脳にはたった2%しかありません。セロトニンは精神を安定させて幸せな気分にしてくれるホルモンです。セロトニンは腸にあるEC細胞と呼ばれる細胞でつくられますが、腸内細菌がこの合成に関係していることもわかっています。腸内細菌は、これらホルモンの材料を供給します。このように腸の中では、我々の細胞と腸内細菌が協力して、様々なホルモンをつくっています。腸内環境をととのえることで、消化吸収が効率よく行われるだけでなく、精神の安定にもつながるのです。

腸と腸内細菌がつくるもの

その④ その他

その他多くの物質が腸内で生まれてきます。それにはやはり腸内細菌が関係しています。細胞のエネルギー源となり、腸のぜん動運動を刺激したり、病原菌毒素から腸を守る短鎖脂肪酸や、アンチエイジング成分であるポリアミン、抗酸化作用のある水素も腸内細菌がつくっています。

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